農業で活用事例 　- 日射量データを農業に活かす

日射センサーの日射量データを農業に活かす

少子高齢化によりあらゆる産業で人材不足が問題となっていますが、農業分野では長く後継者不足や、人材不足が課題になっています。
「農家を継いでも働き手が足りない」、「従業員を雇用すると収入が減る」などの問題もあります。
大きなハウスを一人で対応している場合や、夫婦・家族だけで頑張っている農家も少なくありません。
寝る暇・休む暇もない農家の働き方改革へのニーズが高まる中、農業の日射課題を日射センサーが解決してくれます。
日射センサーの使い方や活用法をマスターすれば、よりスマートな農業経営が可能になります。

日射量と作物の関係

農業を営んでいくうえで、土壌、日光、水は重要な三大要素です。
いずれも欠かせない要素であり、作物の種類や環境により調整が必要となります。
日光の降り注ぐ量や時間といった日射量も、作物や成長時期により必要な量が変化します。
多すぎても、少なすぎても成長に悪影響を与えるというのが一般的な傾向です。
これまでの農業であれば、地域の気候や経験を活かして行っていました。日照りで不作になることや、雨ばかりで不作になる年もあったことでしょう。

近年の農業の傾向と課題

近年では、天候の大きな影響を避けるためにハウス栽培を行うケースも増えています。
自然環境ではないからこそ、日射量の調整など細かな管理が必要になります。
また、後継者不足や働き手不足で困っている農家も多いです。収入を増やすために畑やハウスを増やしたくても、少人数では手が回らないという現実もあるかもしれません。

栽培環境の変化

栽培環境にも変化が起きています。
これまでは地域で伝統的に栽培されてきた作物や、特定の品種を育てていれば大きな問題はありませんでした。
ですが、近年の地球温暖化による異常気象に伴い、猛暑日が増え日射量に影響がでるなど、栽培環境にも大きな変化が生まれています。
環境の変化に対応するため、耐候性のある品種改良が行われることや、暑さに強い品種の開発なども行われています。

日射センサーの有効性

こうした課題を解決するべく、ネット接続のできる日射センサーも出てきています。

人手不足の解消と作業時間カット
パソコンやタブレット・スマホなどでモニタリングができるため、人が畑やハウスを回る手間を省くことができるのです。
問題が生じた時だけ対応すれば良いので、人手不足の解消と作業時間カットにつながります。

観測データの記録と分析
観測データを記録・分析することで、近年の気候変化や傾向などもわかります。
日射量の観察データから今の畑やハウスの環境がわかれば、今後の計画も立てやすくなることでしょう。
どのような作物が栽培に適しているか、品種を変更し収穫量を増やす方法も見つかるかもしれません。
その他にもデータを元に農業団体や自治体と協力し、新しい道も開けるかもしれません。

三弘の日射センサーの特徴と使い方をご紹介

日射センサーとは、面積や時間あたりで太陽エネルギーがどれくらい降り注いでいるかを計測する機器です。

農業へのIoTの活用

従来は計測と目視を行い、アナログで記録をとるといったスタイルでした。
今の時代は、インターネットと接続してリアルタイムでモニタリングが可能です。
システムやアプリを利用して、アラートを鳴らしたりするIoT機能も増えています。

特徴

IoTを活用したスマート農業に最適な、「三弘の日射センサー」の特徴や使い方をご紹介します。

太陽光パネルを通じて、太陽のエネルギーを使って稼働するので、外部の電源は必要ありません。
そのため、どんな場所でも設置しやすいのが魅力です。また、外部電力によるコストや手間もかかりません。

直流電圧出力 0～1[Ｖ] のため、制御システムへ容易に組込み
  直流電圧出力 0～1Vなので、幅広い制御システムへ容易に組み込みができます。

複数接続(アレイ接続)で、建材の影の影響を受けない日射測定
  複数接続（アレイ接続）を行えば、建材の影の影響を受けずに日射測定ができます。
  従来の日射センサーでは建材の影響を受け、データが正しく取れない問題も出てきてしまいます。

使い方

本製品は、センサー部に太陽電池を利用した日射計です。
計測されたデータを表示および収集するためには、別途表示器やデータロガー等が必要です。

単体接続
単体で日射センサーとしてご使用いただけます。

複数接続（アレイ接続)
複数接続することで温室内等にて影の影響を受けない日射の計測ができます。

計測イメージ

まとめ

農業は担い手不足などの課題から、少人数で運営していることも多く、負担も大きくなっています。
日射センサーを導入することで、人手不足の解消や作業時間の短縮にも役立ち、農作物の成長や品質にもかかわる日射問題の解決が可能です。
日射センサー単体での利用をはじめ、ほかの測定機器とセットにして、モニター監視することもできます。人件費や時間をカットしながら、よりスマートな農業経営が可能となります。