
引張試験、圧縮試験、曲げ試験、ねじり試験は、材料の機械的特性を評価するための代表的な試験方法です。
静的試験の分類、各試験で作用する応力の違い、得られる評価項目について、基礎からわかりやすく解説します。
引張、圧縮、曲げ、ねじり試験について
材料試験の分類
材料の力学的特性を評価する材料試験は、大きく静的試験と動的試験に分類されます。
- 静的試験
試験片に比較的ゆっくりと荷重を加え、その際のひずみや変形量を測定する試験です。
材料の基本的な強度や剛性を評価する目的で用いられます。 - 動的試験
高速で荷重を与え、実使用環境に近い衝撃や繰り返し応力に対する材料の応答を評価する試験です。
本ページで解説する引張・圧縮・曲げ・ねじり試験は、主に静的試験に分類されます
静的試験
- 引張試験
- 圧縮試験
- 曲げ試験
- 硬さ試験
引張、圧縮、曲げ、ねじり試験の概要
引張、圧縮、曲げ、ねじり試験は、試験片に加える力の方向や種類が異なることで、材料の強度、剛性、延性、せん断特性など、評価できる特性が異なります。
| 試験の種類 | 加える力の方向 | 作用する応力 | 主な評価項目 |
|---|---|---|---|
| 引張 | 引っ張る | 引張応力 | 降伏点、引張強度、伸び、ヤング率 |
| 圧縮 | 押しつぶす | 圧縮応力 | 圧縮強度、降伏応力、ヤング率 |
| 曲げ | 曲げる | 引張応力、圧縮応力、せん断応力 | 曲げ弾性率、曲げ強度 |
| ねじり | ねじる | せん断応力 | せん断強度、横弾性係数、ねじり剛性 |
引張試験(Tensile Test)
材料を両側から引っ張る方向の力(引張試験力)を加え、破断に至るまでの変形挙動を調べる試験です。
- 得られる特性
- 応力–ひずみ曲線
- 弾性係数(ヤング率)
- 降伏点・耐力
- 引張強さ(最大応力)
- 破断伸び、絞り
- 用途: 引張試験力(荷重)が作用する部品の設計評価や、製品の品質管理に広く用いられます 。

圧縮試験(Compression Test)
材料を両側から押しつぶす方向の力(圧縮試験力)を加え、変形または破壊に至るまでの挙動を評価する試験です。
- 得られる特性
- 圧縮強度
- 弾性係数
- 塑性変形や座屈挙動
- 用途
- コンクリートやレンガなどの建材評価、部品の耐圧性評価などに用いられます。

曲げ試験(Bending / Flexural Test)
試験片を2点の支点上に設置し、中央を1点で押す3点曲げ、または2点で押す4点曲げにより、曲げ試験力(荷重)に対する変形・破壊挙動を調べる試験です。
- 得られる特性
- 曲げ強度
- 曲げ弾性率
- 曲げ破壊時のひずみ
- 用途:
- プラスチック、セラミックス、複合材料など、曲げ荷重を受ける材料の評価に適しています。

ねじり試験(Torsion Test)
試料にねじり力(トルク)を加え、その応答を調べる試験です。円柱形試料で実施されることが多く、せん断特性の評価に用いられます。
- 得られる特性
- せん断弾性係数(横弾性係数)
- 降伏トルク・最大トルク
- ねじり強さ
- 用途
シャフト、ボルト、ワイヤーなど、ねじり荷重が支配的な部品の評価に重要な試験です。

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